【失敗はない!】トライアンドエラーを進めるための3つのコツ
プログラミング教育は「ゴール設定こそ決まっているものの、答えの無い中から柔軟な創造力を駆使して答えを導き出す」ことが求められます。答えを導き出すためには道筋となるプロセス(過程)が必要で、その方法論は教える必要があるものの、その他に関しては無限大の可能性があると言えます。
そんな「答えの無い中から答えを導き出す」ためのコツとして「トライアンドエラー」があります。言葉こそ知れ渡っているものですし「そんなの今更言われても」という方もいらっしゃるかもしれません。ですが、トライアンドエラーもコツを知っているかいないかの違いによってはただの精神論になってしまう可能性もあります。
今回は、そんなトライアンドエラーを進めるために知っておくと良い3つのコツについて解説します。
コツその1:失敗という言葉を捨てる
トライアンドエラーは言い換えると「挑戦と失敗」となります。ですが「失敗」という言葉はあまりにもネガティブなため、モチベーションに少なからず影響してしまうでしょう。将来的に、この「うまくいかなかった」経験を「失敗談」として面白おかしく話すことができるとは思いますが、状況はまさにいま目の前で発生しています。
そのためにもまずは「失敗」と言葉を使わないようにすること。極端な話をすれば「失敗という言葉を捨てて」しまいましょう。筆者の場合も何かしらの課題に取り組んでいるときには「失敗」ではなく「うまくいかない結果が分かった」と捉えています。
これまでの日本の教育では「成功事例」と称して、道に迷わない一本のルートを教えてきたように思えます。ですが、実際のところはどうでしょうか?あなたがもし「自宅から目的地まで」の道のりを考えたとき、いつも使っているルートの他に何本か別のルートを思いつくことはないでしょうか?また、そのルートの中には「信号が多くて時間がかかりすぎる」とか「最近工事がはじまって使えなくなってしまった」など、想定どおりにいかないルートもあるはずです。
ですが、それは経験を通して得たあなたの「知識」として溜め込まれています。一度うまくいかなかったルートをあなたが選択しないのは、そういった経験があってこそのもののはずです。
まずは「失敗」という言葉を捨ててしまいましょう。
コツその2:振り返りをする
「振り返り」とは、つまり「反省」のことです。前述のように「失敗」という言葉を捨てるということの反動で「前だけを見て突き進んでしまう」のは元も子もない状態です。
せっかく「うまくいったこと」も「うまくいかなかったこと」も経験できているのに、振り返りをしないのは非常にもったいないことです。その場ですぐに振り返ることができなくとも、1日の終わりには必ず「なぜ」うまくいったのか?、「なぜ」うまくいかなかったのか?という理由を洗い出すようにしましょう。
「うまくいった」理由として洗い出した要因は、次回以降も活かすことができる「あなただけのメソッド」ですし、「うまくいかなかった」理由として洗い出した要因は、次回は「改善ポイント」となります。
コツその3:小さい成功を喜ぶ
今回はトライアンドエラーを題材として解説をしていますが「うまくいかなかった」方にばかり意識を向けていてはいけません。最終的なゴールに向かって進むにあたって、ひとつでも「うまくいったこと」を喜びましょう。つまりは「大きな成功に向かって小さな成功体験を積み重ねる」のです。
トライアンドエラーが必要なものはついつい、先のゴール設定にとらわれてしまいがちです。ですが、その中でも体験した「小さな成功」も「うまくいったこと」であることには変わりません。
例えば、あなたが「自宅から目的地までいつものルートよりも近い道を探す」というゴールを設定したとします。これを「大きな成功」とした場合「いつもよりも信号の数が少ない道を見つけた」とか「2分短縮できる路地を見つけた」といった直接的な「小さな成功」でも良いですし、「きれいな景色が見える場所を見つけた」とか「おいしいパンの店からパンの焼けるいい香りがした」など直接関係のないことでも良いでしょう。
「小さな成功」を見つけ、それを喜ぶ習慣を見に付けておくとモチベーションの向上にもつながります。
トライアンドエラーは精神論ではない
今回はトライアンドエラーに必要な3つのコツについて解説しました。単純に「失敗しても続ける」というのはメンタル面が強化されるのである意味良いのかもしれませんが、向き不向きもあるためあまりオススメはできません。
今回の3つのコツ以外にも別の方法論はあると思いますが、精神論ではない体系化された「結果の出せるトライアンドエラー」をぜひ実践してみてください。