【しっかりと理解】教育者が小学校教育でロボットプログラミングを導入する理由

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小学校教育でScratchやマインクラフトなどと並んで人気なのがロボットを使ったプログラミング教育。見た目も様々なロボットたちが、現実世界で自分たちのプログラムに沿って動作してくれる姿は、子どもならずとも大人たちでも楽しいでしょう。ですが、教育者目線で見た場合、果たしてロボットプログラミングを導入するのはどのような目的が正しいのか?しっかりと理解できているでしょうか?今回は、小学校教育にロボットプログラミングを導入する際の勘所について解説します。

ロボットプログラミングを導入する目的

小学校教育でロボットプログラミングを導入する理由な何でしょうか?目的意識がはっきりとしないままの導入は、単純に「面白い授業だった」で終わってしまいます。手段が目的化してしまう前に、目的をしっかりと整理しておきましょう。

ロボットプログラミングを通じてICT機器に慣れる

小学校教育におけるロボットプログラミングの目的は、ICT機器の操作に慣れることです。昨今ではICT機器といっても、スマートフォンやタブレットに触れる機会は多いものの、実際に社会に出た際にはスマートフォンやタブレットだけで業務を行う人は少ないでしょう。パソコンの操作も必要ですし、場合によっては物理機器の配線なども必要になるかもしれません。

 

ロボットを用いた授業の場合は、ICT機器として様々なモノやツールにふれる機会が増えると思います。特に、Scratchやマインクラフトと決定的に異なるのは、目の前に動かす対象であるロボットそのものが存在します。視覚的にも理解しやすいのが特徴です。また、扱うロボットによっては自分で組み立てたり、カスタマイズできるものもあるでしょう。頭を使うだけではなく、実際に手で触って体験できるのがロボットプログラミングのメリットなのです。

ロボットプログラミングを通じて制御(ロジック)に慣れる

ロボットを制御するためには、「前進」や「曲がる」などの各種操作を組み合わせて目的を達成させる動作を完成させます。これはつまり、ゴールまでのロジックを考える作業でもあり、フローチャートやアルゴリズムに慣れることに繋がります。

 

前述のとおり、ロボットというリアルな題材を使うことによって、視覚的にも結果が見えるため、子どもたちのモチベーションも上がりやすいでしょう。もちろん、学年によって、Scratchなどの擬似言語やPythonなどのプログラミング言語に置き換えることもできますし、また、プログラムの対象をロボットの変わりにRaspberry Piなどの基盤に変更することによって、題材をIoTに変えることも可能です。

ロボットプログラミングを通じて解决策を提示する

ICTそのものや、制御に慣れ親しんだ後は最終的に、課題を解决するためにはどうすれば良いのかを考える力を養います。言い換えれば、日常的な問題、課題に対してICTの力を駆使して解决策を考えるのです。

 

決して、全ての問題をICTの力で解决しないといけないわけではありません。ですが、小学校教育におけるプログラミング教育はまずこの大枠に慣れ親しみ、ICTが日常生活の一部になっていることがゴールであることが目的とされているからと理解しておくのが良いでしょう。

どの教材を使ってロボットプログラミングを教えれば良いのか?

ロボットプログラミングを導入する目的を理解していただいた後は、実際にどの教材を使えば良いのか?について解説したいと思います。

 

ひと口に「ロボット」と言っても様々な種類のものが存在します。例えば、子どもたちの創造力を養うことも兼ねた「教育版レゴ マインドストーム」や、ドローン操作も有名ですね。この中から最適なものを選ぶためには「学習内容」と「コスト」が重要です。

 

つぎにいくつかの教材を筆者の独断と偏見で評価してみました。あなたが実際に導入する際の参考にしていただければと思います。

教育版レゴ マインドストーム

面白さ:★★★★★

難易度:★★★★

コスト:★★★★

ロボットプログラミングで思いつくのはまず、このマインドストームなのではないでしょうか。実際のシステム設計に近しい間隔で指示を与えることが可能で、かつ、レゴ独自の組み上げる楽しさがあり、創造力をかき立てます。

 

自由度が高く、子どもたちだけではなく大人も夢中になることは間違いありませんが、その半面でコストがかかるため(およそ5万円前後)導入するにしても少々ハードルが高いでしょう。難易度も高いこともあり、小学校低学年の方には難しいものでしょう。小学校低学年向けにもキットが提供されており、価格も難易度も抑えた「レゴ WeDo」が提供されています。

KOOV(クーブ)

面白さ:★★★★

難易度:★★★

コスト:★★★

前述のマインドストームよりも難易度は低く、かつ、動物や乗り物など、可愛らしいデザインのロボットが作れるのがこのKOOV(クーブ)です。レゴと同じく自由度が高いのですが、組み立てガイドやロボットレシピなども準備されています。最初はお手本があるため、初学者でも慣れるまでに時間はかからないでしょう。

COZMO

面白さ:★★★★

難易度:★★★

コスト:★★★

マインドストームやKOOVと違い、組み立てる要素は無いものの、スマートフォンやタブレットを使って簡単に制御できます。前述で解説したロボットプログラミングを学ぶ目的にある「制御」に特化した商品と言えるでしょう。

Ozobot

面白さ:★★★

難易度:★★

コスト:★★

今回紹介する教材の中では一番安価(1万円前後)で入手できます。タブレットの上に書かれたライン上をロボットが走行するものです。タブレットが無くとも紙の上も走行可能です。また、プログラムによってロボットに指示を出すことで複雑な操作も与えられます。

目的を見失ってはいけない

今回は様々なロボットの教材を紹介しましたが、あくまでもプログラミング教育の本質を学ぶためのツールにすぎません。

しっかりと教育の目的を設計して、内容に見合った手段を選択しましょう。

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