【ざっくり分かる】3分で「情報教育」を理解する

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「プログラミング教育」というキーワードが流行る前から「情報教育」というものが存在していたのはご存知でしょうか?

プログラミング教育と同様に重要な考え方が定義された「情報教育」について今回は解説します。

情報教育は「子どもたちがICTを正しく活用するための教育」

文部科学省によって「情報教育」が定義されたのは1998年頃と言われています。この時代はちょうど、Windows95、98が販売され、パソコンの低価格化、インターネット技術の進歩など、ICT関連の技術が家庭に普及しはじめた時期でもあります。

 

この頃に定義された「情報教育」の中身をざっくりと説明すると、「子どもたちがICTを正しく活用するための教育」と言っても良いでしょう。最近流行りの「プログラミング教育」はあくまで「プログラミング的思考」、「論理的思考」と呼ばれるように、考え方を養い、それをプログラムなどに反映させることに重きを置いています。つまり、「情報教育」と「プログラミング教育」は似て非なる存在なのです。

 

ですが、この2つは時代背景としては然るべき内容として定義されており、いまでも重要な教育の指針であることは間違いありません。

情報教育3つの目標

文部科学省によれば、情報教育は「子どもたちの情報活用能力の育成」を図るものであり、以下のような3つの目標が設定されています。

①情報活用の実践力

適材適所で必要なICT機器やソフトウェアを使い分けるスキルです。

例えば、誰もが触ったことがあるであろうExcelを用いて解説してみると以下のようになります。

課題や目的に応じた情報手段の適切な活用

クラスの名簿を作ってと言われたら、Excelを使って罫線を引いてセルに名前などを入れて表を作ることができるかといったスキルです。

必要な情報の主体的な収集、判断、表現、処理、創造

Excelで表を作る際「名簿の中で男子と女子の人数は何人いるか?」を自動的に算出したいという目的の場合

  • 収集:Excelにはどのような関数が提供されているのか、その使い方はどうすれば良いのかを調べる
  • 判断:最終的にどの関数を使えば、条件に応じた人数の集計ができるのかを決定する
  • 表現:表のどの場所に関数の結果を出力すれば、表を見た人たちに意図が伝わるかを考える
  • 処理:関数にどのような情報を渡せば意図した結果が出力されるのかを考える
  • 創造:実際に関数を使って表を完成させる

と、いうようなイメージでしょうか。ICTを使って一人称で目的を達成するスキルと言っても良いでしょう。

受け手の状況などを踏まえて発信、伝達できる能力

作成したExcelの表をどのように作ったのかを説明したり、同様に別の誰かに同じ表の作り方をレクチャーできるかといったスキルです。

②情報の科学的な理解

自身が使用しているICT機器やソフトウェアがどのような仕組みで動作しているのかを理解するスキルです。

こちらもExcelを例に解説してみましょう。

情報活用の基礎となる情報手段の特性の理解

Excelを使うにあたって前提となる環境を理解できるかといったスキルです。

例えば、そもそもとしてパソコンにインストールされていることが必要ですし、Officeという製品群から選択することも必要です。

情報を適切に扱ったり、自らの情報活用を評価、改善したりするための基礎的な理論や方法の理解

Excelでこれまで文書作成を行ってきたが、実際は文書構成においてはWordの方が良いという発見ができたり、その他の製品群についてもどのようなケースで使用すれば良いのかが判断できるスキルです。

③情報社会に参画する態度

最後はExcelなどのICT機器やソフトウェアの使い方等ではなく、情報モラルや情報リテラシーといった情報における道徳心に関するスキルです。

社会生活の中で情報や情報技術が果たしている役割や及ぼしている影響の理解

例えば、Excelを含むOffice製品は、紙の文書作成を効率化したり、関数などを組み合わせて自動化ができるといった社会的な立ち位置などを理解するスキルです。

情報モラルの必要性や情報に対する責任を考え、より望ましい情報社会の創造に参画しようとする態度

Excelで作成したクラスの名簿をインターネットに公開することは個人情報を漏洩することであるといった重要性を理解するスキルです。

プログラミング教育と合わせて意識することが重要

前述のとおり、「情報教育」と「プログラミング教育」は似て非なるものです。

 

昨今では、高校の「情報」の授業を覗いて、「プログラミング教育」の要素を各科目に取り入れることが求められています。プログラミング的思考を身につけてもらうためにICT機器や各種ソフトウェアを使ったり、オンラインサービスを使ってみたりと目新しい取り組みを検討されている方も多いかと思います。

 

ですが、目的が手段と化してしまうと、つい情報モラルの部分がおろそかになってしまうケースも考えられます。ぜひ、いま一度「情報教育」の側面も意識をして楽しい「プログラミング教育」の準備を!

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