【ざっくり分かる】ICT支援員とは何をする人?

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プログラミング教育を導入する学校の強い味方「ICT支援員」

新しい学習指導要領に基づき、各学校にICT(情報技術)機器を導入したり、これまでのものを交換またはアップデートする機会が増えます。

「どうせ機械を入れ替えるなら、ここはパッと最新機器の一番良いやつにしよう!」仮にこんな景気の良い学校があったとしても、ICT機器はそこまで上手くできていません。機材同士にも相性はありますし、適切な設定をしないとそもそも動くことすらないでしょう。

 

また、最新で効果に機器ほど専門的な操作や知識が求められます。例えば、3,000万円する高価な車を購入したとしても全ての機能をいきなり使いこなすことはできませんよね?また、高価な車だからといって、どんな種類のタイヤでも装着できるかと言えばそうでもないですし、燃料やメンテナンスもそれなりに気を使わないといけないイメージはありませんでしょうか?

 

ICT支援員はICT活用に関する基礎的な知識を持ち合わせ、また教育に関しても強い思いを持つ最強の助っ人です。また車に例えるとすれば、3,000万円の車にはどんなメーカーや種類のタイヤが合うのか、燃料の種類やメンテナンスの方法など、諸々の知識を持っています。

 

車に例えてばかりでしたが、詳細は次の章で解説します。要はICT活用支援員は学校教育におけるICT関連の知識を持っていることはお分かりいただけましたでしょうか。

 

なお、ICT支援員という役割は、文部科学省の「教育の情報化ビジョン」にて検討されました。ICT支援員は、教育委員会のCIO(Chief Information Officer)、教育CIO補佐官によって各学校に配置されます。また、校務における指示伝達は、各学校に所属する学校CIO(大体の場合は校長先生か教頭先生)から担当の教員を経由して行われます。

何をする人?

ICT支援員は、その名前が示すとおり、ICTに関する知識を有しています。ですが、立場としては教員免許の保有を問わず、「教員ではない」ということです。同じ立場の方として、スクールカウンセラーや、栄養教諭、非常勤講師など、彼らと同様に「校務を行う立場ではない」ではなく、「校務を支援する立場」であることです。

 

例えば、プログラミング教育を行う学校に派遣(もしくは契約)された場合、授業前に取り扱うICT教材とその使い方を教師にレクチャーしたり、関連する資材のセットアップを行なったりします。また、校務の中には資料作成やホームページの作成、更新といった業務が含まれる場合もあります。

 

もちろん、ICT支援員は授業中にも支援があります。主な内容としては、実際にICT機器を操作している際に手が止まった場合のサポートや、トラブルシュートが挙げられます。

 

前述のように、ICT支援員になれば、教員免許を取得していなくとも学校の仕事ができますが、直接プログラミング教育に携われるのかと言えばそうではありません。おそらく日常的な校務の支援は開発や運用保守などのバリバリのエンジニアリングではなく、教員の方の頼れる裏方に徹することが多いため、企業の情報システム部とは立場がことなります。

 

また、ICT支援員の資格を持っていたとしても弁護士や税理士のような、いわゆる「士業」ではないため仕事がすぐにやってくるわけではありません。ICT支援員としての業務に就く場合は、教育委員会もしくは、ICT支援員の派遣を行なっている企業に登録します。登録後は、1名につき複数の学校を受け持ちながら定期的に巡回します。ひとつの企業に務めるのではないため、そのようなイメージを持っている方にはおすすめしにくいですが、様々な現場で活躍したい!コミュニケーションが好き!といった方にはおすすめの働き方ではないでしょうか。

どうすればICT支援員になれるの?

ICT支援員になるためには、情報ネットワーク教育活用研究協議会/教育情報化コーディネータ認定委員が運営する「ICT支援員能力認定試験」の合格が必須です。

 

試験は年2回、6月と10月に実施されます(記事執筆時点)。試験の内容としてはまず、知識を問われるA領域と、コミュニケーション能力を問われるB領域を2種類が準備されており、受験者はこの2種類に合格しないといけません。なお、同時ではなく分けて受験することも可能です。

A領域の試験範囲

2013年にスタートした若い試験であるため、過去問が出回っていませんが、公式サイトによれば、以下のような内容が出題されるとのことです。

  • 教育現場や情報技術などでの基本的用語
  • 教育現場で利用されるアプリケーションソフトやファイルの操作
  • 現場で生じる問題に対する状況判断や対応
  • 教育現場で利用されるハードウエアやソフトの設定
  • 学校特有の問題に関する理解(職務、子どもの扱いなど)
  • 情報モラルの指導・セキュリティに関する知識

上記の内容は、同じく、情報ネットワーク教育活用研究協議会/教育情報化コーディネータ認定委員が運営している「教育情報化コーディネーター3級」に近しく、受験対策にはこちらの問題が参考になるようです。

B領域の試験範囲

B領域で問われるのは、前述のとおり、コミュニケーション能力です。コミュニケーションとひとくちに言っても様々ですが、特に「説明力」に関するスキルが重要視されます。これは、学校関係者にICT関連のリテラシーが浸透しておらず、未経験者でもいかに理解に近づく説明ができるかと言った方が正しいでしょう。

 

B領域の受験者には、課題が提示され、その内容をいかにわかりやすく説明して問題が解决できるか。その内容を録画(もしくは録音)して提出します。

 

最近では公式の参考書籍も出版されています。ICT指導員の資格取得に興味がある方はいちどご覧になってみるのも良いかもしれません。

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