【プログラミング教育に困ったときのテクニック】グループワーク(ディスカッション)の進め方

正しくディスカッションはできていますか?
授業でプログラミング教育の要素を入れた場合に導入される手法として「グループワーク」があります。
グループでゲームをしたり、モノを作ったりと、ワイワイする雰囲気もあり、楽しく学習を進められるので、導入済みまたは、これから導入を検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんなグループワークの中で、いちばんコストが低く、結果も見えやすい方法として挙げられるのが、ディスカッション。つまり、議論ですね。
必要な準備は、テーマだけ。その他、意見をまとめる模造紙や付箋、時間を計るタイマーなども準備する場合もありますが、本質的に必要なものはあまり無いので導入のしやすさから、一番活用されているのではないでしょうか。
ですが、正しくディスカッションができていないケースも散見されます。今回は正しくディスカッションするためのポイントについて解説します。
ディスカッションのアンチパターン
前述では、ディスカッションに最低限必要なものは、テーマだけとお伝えしました。それはそれで正しいのですが、その他注意しないといけないポイントがあります。
ディスカッションにおけるアンチパターンとはなんでしょうか?以下に挙げてみたいと思います。
①ディスカッションのゴールが明確ではない
これはディスカッションという手段が目的になってしまっている場合に起こってしまうパターンです。
結局のところ、何もゴール地点が定まらぬまま話が右往左往する。または、右往左往するだけならともかく、最悪の場合、単純に言いたいことを言って終わりという結末になってしまうことも少なくはありません。
ディスカッションを進める際には、必ず「何を持ってゴールとするか?」を明確にしたうえで臨みましょう。また、ゴールには数値的な目標が伴った方が良いでしょう。
例えば、意見を3つ出すといったように、わかりやすくゴール地点が定めたほうが、ディスカッションに対するモチベーションも維持しやすいです。
②時間を気にしない
ディスカッションの時間が無限に続けばこれは問題ではないのですが、残念ながら時間は有限です。
仮に、ディスカッションの時間が30分与えられた場合、あなたはどのように時間を配分しますか?ここで、時間いっぱい意見を出しまくる的な作戦だとディスカッションにはなりません。
前述にあるとおり、ディスカッションにはゴール設定が必要です。ゴールは意見が取りまとまって、そのグループの総意が導き出された状態を示します。時間内にここにたどり着くようにタイムマネジメントが必要なのです。
ただし、小学校低学年にとどまらず、大人でもこのあたりは問題になっているくらいです。
タイムマネジメントを上手くやるコツは、作業をある程度分類して制限時間を設けることです。例えば30分の時間があった場合、20分で意見出し、残りの10分で答えを取りまとめるといった時間割りを事前にグループ内で共有しておくと良いでしょう。
③相手の意見を尊重しない
ゴールや時間割りも決まり、いざ、ディスカッションが始まったとしても注意が必要です。ディスカッション中は、相手の意見を尊重するように注意してください。
ディスカッションは議論ではありますが、自分の意見を強制する場所ではありません。強調するには構いませんが、相手の意見を聞かず、さらには否定や揚げ足取りばかりするディスカッションに良いゴールを導き出すことはできないでしょう。
そんな状態では上手く話がまとまるなんて思わない方が良いでしょう。基本は相手の意見を聞き入れ、興味をもつようにしましょう。また、自分の意見も同様に相手に受け入れてもらるようにトゲの無い発言をする心がけると良いでしょう。
良いディスカッションを進める3つのポイント
良いディスカッションを行い、質の高いゴールを導き出すためにの方法はとても簡単です。
以下のポイントを守ってディスカッションを進めてみてください。
- 相手の意見を否定しない
- 話をしている相手の方をみる
- 話をしている相手に興味をもつ
最後の3番目は難しく感じてしまうかもしれませんが、相手の話に適度に相槌をうちながら聞いてみると良いかもしれません。
過度な相槌は、相手に不快感を与えてしまいますが、適度な相槌は、話をしている相手も気持ちが良いですし、聞いている側も話に集中するので良い効果を生みます。
ぜひ、意識をして良いディスカッションの場を作り出しましょう!